8月 272013
 

「新しい日本地図」(高井ジロル著・アートン新社)という、少々柔らかめな本から。

この本は、日本全国にある地名を集めてマッピングして「遊んで」います。ん?どういうことか。具体例を挙げた方が解りやすいので、ピックアップするとー。

▼フルネームマップ

「北沢類子=きたざわるいこ」「造田是弘=ぞうだこれひろ」「狐崎次郎=きつねざきじろう」「東花子=ひがしはなこ」「米谷清シ=まいたにきよし」

これ、人名じゃなく地名です。北沢類子から順に、宮城県(北沢)、香川県(造田)、宮城県(狐崎)、徳島県(東)、兵庫県(米谷)で実在する地名です。

▼Google Mapより、香川県さぬき市造田是弘。地図を拡大すると造田是弘さんが現われます。


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▼口語とかマップ

「しっかり=尻労(青森県)」「なんじゃい=南蛇井(群馬県)」「あらま=安楽満(岐阜県)」「あたた=阿多田(広島県)」「あっそ=且来(和歌山県)」「ヲヲット(東京都大島)」

しっかりしんさい!あらまー。など、日常口走ってしまう言葉のようですが、これらも地名です。「なんじゃい」「あたた」「あっそ」辺りは漢字変換でバシッと出てきます。

こんな感じで文化人類学的なしっかりとした地名の分類ではなくて、あくまで著者の遊び心でキーワードごとに、面白地名を集めて地図にしております。小学生男子が大好きな地名「スケベニンゲン」(Scheveningen:オランダ)「エロマンガ島」(Erromango Island:バヌアツ)でウヒャウヒャ笑うの巻、の大人版みたいなものですね。ちなみに最近の地図ではエロマンガ島は「イロマンゴ島」と表記されているらしく、どこかしらからの圧力があったのではと勘ぐってしまいます。

▼全国の小学生男子憧れの島、エロマンガ島改めイロマンゴ島。名前とは裏腹に、哀しい歴史を持つ島でもあります。
エロマンガ島の食人部族の子孫、170年前に先祖が食べた宣教師の子孫に謝罪


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そして僕が気になったのが「美女マップ」。

▼美女マップ

「美女高原(岐阜県)」「美女峠(福島県)」「美女池(兵庫県淡路島)」「美女平(富山県)」「美女塚(長崎県対馬)」「美女ケ脇(愛知県)」…

おお…。こんなにも地名に「美女」が残されているなんて。やはり日本の歴史上には数多の美女伝説があって、ご先祖様も美女には滅法弱かったのか。これが安倍氏が言うところの「美しい国、日本」ということか…

ちょっと日本の国土を見直しかけたところですが、実はこの「美女」という地名。湿地帯などで泥濘(ぬかるみ)のあるところを「ビショケ」「ビショビショ」というらしく、それが転じて「美女」になったものが多いとのこと。

女性の酸いも甘いも経験した成人男子(自称)としては美女が泥濘・ヌカルミだなんて、(いい意味で)その通りじゃないかと思うわけですが、残念ながら漢字は後付けの当て字なんですね。「美女」なんてロマン溢れる地名が付いた場所では、当然その風景を見ている人たちの想像力がかき立てられるわけで、時とともに人々の心の中に新たな美女伝説が形成され、その土地の風景とリンクされていきます。

美女高原を訪れた男性諸氏の胸に生まれる「美女伝説」のように、地名には日々新しい付加価値が加わっていきます。京都もエロマンガ島も六本木もセントレアも、地名が生まれた瞬間の思惑とは違う方向に、それを使用する人たちの手垢にまみれて、次の世代へと手渡されていきます。それもまた、地名の面白さではないでしょうか。

7月 032013
 

テレビ東京系深夜ドラマ『みんなエスパーだよ!』で繰り広げられる「三河弁」の会話を聞いていると、大学時代の友人を思い出して懐かしくなります。ある回の放送から、「三河弁」を抜粋してみました。僕はこの言葉、好きですねー。標準語訳をなんとなく付けましたが、間違っていたらごめんなさい。

・どすげーいい女がおるじゃん!
・いこまい!(標準語訳:いこう!)
・テルさんどこいっただやー
・春が来たにー
・どこがいいだー
・だもんで なんでわたしがー
・なにこれ どうまいじゃん!
・ホントの気持ち隠しとるだらー(標準語訳:だろー?)
・エスパーをやめようと思っているだに
・よかったじゃんねー
・どいいなてー(標準語訳:ちょーいいなー)
・あったもんで
・しらばっくれるのやめにー
・恥ずかしかったやー
・いい天気だのん、ほい!(のん=ねえ、ほい=おいorやあ)
・きめりん!(標準語訳:きめなよ!軽い命令形)
・そうせりん!(標準語訳:そうしなよ!軽い命令形)

■「じゃんだらりん」 
語尾の「じゃん」「だら」「りん」は三河弁の代表的な表現であり、まとめて「じゃんだらりん」などといわれるようです。大学では豊橋あたりの三河出身者が三人ほどいたのですが、「だもんで」「じゃんねー」「どすごい、どいい」「だらー」「○○かやー(だやー)」あたりは連発していました(「じゃんねー」は横浜出身の友人も愛用していました)。「だに」「いこまい」「○○にー」あたりは聞いた事がありません。

そもそも、ヤングマガジン連載の原作マンガ『みんなエスパーだよ!』(若松公徳・講談社)は大分県が舞台。ドラマ化するにあたって、予算の関係上(大分は遠征費がかさむ)、それに園子温監督の出身が愛知県豊川である事などから、「東三河」が舞台として選ばれたようです。ちなみに旧三河国の中でもさらに「西三河」と「東三河」に分かれ、豊田、岡崎、刈谷などが「西三河」、豊橋、豊川、蒲郡などが「東三河」に分類されます。東三河は三河湾、天然記念物指定の竹島、伊良湖岬などもあり、風光明媚な場所です。

■染谷将太、夏帆など出演者の多くは東京出身
「三河弁」はあまり全国ネットのメディアでは馴染みのない言葉ですので、初見では驚いた方も多いと思います。ネイティブの三河の方に言わせると、「誇張し過ぎ」「イントネーションが変」など不満もあるようですが、それもそのはず。演者のほとんどは東京出身(※)で、方言指導を受けつつの演技なのです。

※染谷将太(主人公・鴨川嘉郎)、夏帆(ヒロイン・美由紀ちゃん)、深水元基(榎本先輩)、柄本時生(主人公の友人・ヤス)などが東京出身、マキタスポーツ(喫茶シーホースマスター・テルさん)が山梨市出身。先日、明らかにぎこちない三河弁を披露していた水道橋博士は岡山県倉敷出身。

それにしても、三河弁のヤンキー夏帆は可愛すぎます。映画「天然コケッコー」で透明感のある少女を演じていた頃の彼女もまたいいのですが、僕は断然(100倍)、現ヤンキー夏帆さんが好きです。

ちなみに劇中でヤスケン(安田顕)教授の助手・秋山くんがしきりに言う「ほの国・東三河。」ですが、香川県でいう「うどん県」的なキャッチフレーズのようなもの。命名は1995年というから、なかなか年季が入っています。古代、この地に存在した豊かな実りを意味する「穂の国」が由来で、この地域が豊穣な土地であったことを示す名称です。

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7月 252012
 

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英語学習初心者にpodcastのオススメは、と聞かれたら迷わずESL(English as a Second Language) Podcastを勧めています。"English as a Second Language"とは、「第二言語として英語を学ぶ」人のための、というような意味です。

ESL Podcastはロサンゼルスで作られているらしく、万国の英語学習者向けの教材です。つまり、全編英語のみで構成されているのです。うわ、それは無理・・・などと思う方もいらっしゃるかも知れませんが、実はこの英語のみ、というのが僕がおススメする理由でもあるのです。

会話の中で出てきた少し難しい表現や単語を、優しいものに置き換えて(しかもかなりゆっくりなしゃべりで)表現してくれます。いわゆる英-英辞典状態ですね。時には二つ、三つ、別の表現で説明してくれるので、そのうちの一つくらいは大抵意味が取れたりするものです。

僕も当初は日本人向けに日本語訳をしてくれるPodcastを聞いていました。でもネット上で評判がいいので、試しにESLを聞いてみたら、思いの外、英-英訳の会話が耳に馴染み(恐らくESLがかなり初心者を意識してつくられているからでしょう。)あ、これならイケル、とその後はもっぱらESLばかり聞いています。

語学学習者には常識なのかも知れませんが、その場で和訳を聞かされて何となく意味がわかってしまうよりも、英英の説明を、脳味噌をフル回転させて理解した単語の方が、どうやら記憶に残ります。それと、これは個人的感覚なのですが、メインスピーカーの男性の声がクセが無く、周波数的にも(ホント?)聞きやすいような気がするのです。ま、この辺は個人の相性もあるでしょうから、聞いてみての判断、という事で。